今は「人生100年時代」と言われています。
そんな中、どう考えて生きていけばいいのか。
今は一昔前と違い、色々な生き方があります。
そんな生き方を指し示してくれるのがこの本です。
LIFE SHIFT
(ライフシフト)
100年時代の人生戦略
こんな人にオススメ!
- この人生100年時代がどのようになるか知りたい
- 100年時代をよりよく生きていくすべを知りたい
- 将来の仕事や財政面を不安に思っている
人生100年時代をマイナス面で捉えている人がほとんどですが、色々な生き方を知り、チャレンジしていくことで
「たくさん生きられる時代に生まれて良かった!」
と思えるかも知れません。
内容
人生の3ステージからマルチステージへ
平均寿命は年々伸びており、近いうちに平均寿命が100歳を超えるのではないかと言われています。100年ではとどまらず、105歳くらいになると言われています。
「今の社会情勢の中で100歳まで生きる」というのは素晴らしいことではありますが、素晴らしいことだけではないのが現状です。
例えば
「認知症になるくらいなら早く死んだほうがマシ」
「老後生活していける程、お金には余裕がない」
など考えている方は多いと思います。
なので、この高齢化に伴い人生のステージを変えていかなければ、
今の会社制度や政府の法規制の中で満足に歩んでいくのは難しいのです。
そのために、今まであった3ステージからマルチステージに変えていく必要があります。
3.0ステージ
教育 → 仕事 → 引退
100年時代と最も多くの人が悩む問題。
それは「お金の問題」でしょう。
平均寿命が伸びていくにつれ、お金の面では苦しくなってきます。
一般的な国の年金設定や経済面は今の平均寿命を考える、
「ピリオド平均寿命」という考え方が用いられています。
しかし、実際は徐々に寿命は伸びています。
それを考慮したのが「コーホート平均寿命」です。
つまり、今の国が予測している予算よりもっと必要になってくるのが現状です。
各年代のステージごとの将来性
本書では3人の仮想人物が登場し、それぞれの年代でステージごとによる将来性について触れています。
①1945年生まれ ジャック75歳
(2020年には75歳)
②1971年生まれ ジミー49歳
(2020年には49歳)
③1998年生まれ ジェーン22歳
(2020年には22歳)
ここではわかりやすくするため、名前の後に2020年視点での年齡も振り分けています。
まず最初にジャック75歳の場合は、今まであった3.0ステージの人生を送る人がほとんどでしょう。
日本でも終身雇用の考え方は強く、
「いい大学を出て、いい所に就職して、そこで上に登っていく」
ということが満足な人生を送るための1番の近道でした。
そんな時代ではなくなってきているのがジミー49歳です。
時代の変わり目世代と言ってもいいでしょう。
若い時には3.0ステージの人生がいいという時代でしたが、中年世代になる間に
「今のまま、終身雇用を続けていけるかわからない。若くて何でもチャレンジできる歳ではないが、なにか違う事も考えなければ。」
と考えている人は多いはずです。
本書を手にとっている人は、きっとジミー49歳世代かジェーン22歳世代の方が多いのではないかと思います。
ジェーン22歳の世代で今からステージ3.0の人生を考えるのは危険すぎます。
無くなる仕事と生き残る仕事
今の会社は徐々に終身雇用形態ではなくなってきています。日本ではまだそういう傾向にありますが、欧米ではどんどん終身雇用という考え方はなくなってきているのです。
しかし、今後世界的には雇用の種類は変化します。
- 頭を使う仕事
- 頭を使わない仕事
- 定型的な仕事
- 非定型的な仕事
これらに分けられます。
この中で、定型的な仕事は今後機械化され、人間がやることは少なくなっていき、
いずれは全て機械化されるでしょう。
機械化され始めていることは、ニュースなどからも読み取ることができますよね。
例えばコンビニなどの無人化は既に実験が始まっていますし、配達に関してもドローンで家に届けるといったことも外国では現実的になってきています。
それは今人手不足で大変な業種を救う手立てにもなります。
これに対して今言われているのが
「こういった職業がなくなっていくことで、
たくさんの人が職を失ってしまう」
ということです。
これは実際に起こってしまうと思います。
今のうちにどのような仕事が無くなるのか、
またどのような仕事は生き残るのかを知っておくことは非常に大切になります。
①人間が「絶対優位」を持っている仕事
創造性・共感・問題解決をする仕事
②人間が「比較優位」を持っている仕事
多くの身体作業を中心とした定型的な仕事
どちらが生き残っていく仕事なのかはみなさんにもわかると思います。
②の仕事をしている方、特に若い方は今のうちから別の道も考えておいた方がいいかもしれません。
そのヒントもこの後に書かれています。
無形資産の重要性
ステージ3.0からマルチステージに移行するためには有形資産だけでなく、無形資産も重要になります。
まず、一番の無形資産は「愛」です。
そして、その他の無形資産としては以下のものがあります。
①生産性資産
スキルと知識により仕事の生産性を高め、所得とキャリアの見通しを向上させるのに役立つ資産
②活力資産
肉体的・精神的健康と心理学的幸福感
③変身資産
これはマルチステージを生きる人に必要な資産。
マルチステージの課程の中で大きな変化を経験し、多くの変身を遂げることになる。そのために必要な資産。
例えば、
自分についてよく知っていること
多様性に富んだ人的ネットワークをもつこと
新しい経験に対して開かれた姿勢をもつこと
など。
マルチステージ解説
上記の無形資産を説明した上で、ジミー49歳の年齢で
- 3.0ステージ
- 3.5ステージ
- 4.0ステージ
- 5.0ステージ
各ステージの歩み方の例を説明していきます。
あくまでも一般的な場合に歩んだ場合の一例なので、参考程度に見ていただければと思います。
○3.0ステージ
教育→仕事→引退
勤労人生を最後まで生き抜き、65最での引退を目指す。
ジミー49最の年代では貯蓄と無形の資産への投資が不十分なことで、キャリアと所得を維持することに苦労することが予測される。
○3.5ステージ
教育→仕事→退職後も何らかの仕事→70歳で引退
「3.0のステージに0.5を付け加えた人生になります」
テーマは「受け身からの人生を脱却」です。
このステージは,有形の資産を増やす事はできないが、蓄えを取り崩す年齢を減らせます。
○4.0ステージ
テーマは「クリエーション(娯楽)からリ・クリエーション(再創造)へ」
無形の資産に時間・お金を投資して,リスクを取り,多くの変化と返信を経験します。
一度仕事をした後、その経験を活かして自分で事業を起こしたり、社会活動をするなど。
○5.0ステージ
かなりのリスクを背負って,色々な経験をしていきます。
大規模な変化や移行をいくつも経験します。
本書に書かれている例では以下のようなものがあります。
・世界を旅する日々を送る
・組織に属さずに働く
・会社に入り経験を積む
・ビジネスを立ち上げる
新しい5.0ステージの種類、生き方
5.0のような新しいステージで活躍するのは以下の種類があります。
○エクスプローラー(探求者)
生涯を通じて探検と旅を続け、新しい経験を追求し、3ステージの人生から達しようとする人たち。
エクスプローラーとして生きるのに年齢は関係ありませんが、適した時期は3つあります。
18-30歳・40代半ば・70-80歳です。
これらの時期は人生の転機になりやすく、効果を生みやすいのです。
○インディペンデント・プロデューサー(独立生産者)
職を探すのではなく、自分の職を生み出す人のこと。
いま出現しつつあるのが、このインディペンデント・プロデューサーです。
旧来の起業家とは性格の異なる新しいタイプの起業家になったり、企業と新しいタイプのパートナー関係を結んだりして経済活動に携わる人のことをいいます。
○ポートフォリオ・ワーカー
異なる種類の活動を同時におこなうのがポートフォリオ・ワーカーです。
職についたり、自分のビジネスを立ち上げたり、エクスプローラーとして様々な可能性を模索したり。これらを同時に行うということです。
これら3つ全てはどの年代でもチャレンジ出来るとのことでした。
もちろん年齢や環境によって「難しい」と考える方の方が多いと思いますが、
今は平均時妙だけでなく、健康寿命も伸びているため、
70代からビジネスを立ち上げても10年くらいはまともに仕事が出来るでしょう。
この事を方法の一つとしてあるだけでも人生の幅は広がると思います。
お金・時間について
お金については、
- 金融リテラシーを持とう
- お金に関する自己主体感を持とう
(セルフコントロール)
セルフコントロールとは、自分で買うものなどを制限する力のことです。
この2つを持って、お金も蓄えていく必要があるのです。
時間に関しては、労働時間は減少傾向にあり、余暇時間は今後増えていくことが予測出来ます。
それを4.0ステージでも述べたような
「クリエーションからリ・クリエーション」として時間が使えるか。
という事が書いてあります。
これからの100年超え時代、規制や制度を変えていくのは企業や政府にしか出来ない面もありますが、
私達にも出来ることはあり、そのために変革が必要だということです。
金融リテラシーを上げながら、
時間を無形資産に投資して、
新しい時代に立ち向かいましょう!
感想
まず「寿命は今以上に伸びていき105歳くらいまでになる」というのは衝撃でした。
今の30-40代の人は不安に感じる人は多く、
さらにはコロナの影響により投資や副業をする人が増えているそうです。
日本人は元々、学校などでお金の勉強はしないため、
国全体として金融リテラシーが低い傾向にあるんですね。
この本もそんな日本人にはより刺さる1冊なのではないかと思います。
仕事面に関しては、今後淘汰されていくのは間違いないでしょう。
今でも多い、終身雇用という働き方をしていくのは危険だと思っています。
私の場合は3.5ステージの人生を今の所考えていますが、4.0や5.0のステージも頭に入れておき、タイミングが合えばチャレンジしてみたいと思っています。
まとめ
- 3.0ステージからマルチステージへ飛び立とう!
- 余暇時間は「クリエーション→リ・クリエーション」へ
クリエーション=娯楽
リ・クリエーション=再創造 - 金融リテラシーと自己主体感を持ってお金を貯めよう!
最後まで見ていただき、
本当にありがとうございます。
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