これまで、「時間術」と呼ばれる本をいくつか紹介してきました。
今回は正統派の時間術本です!
今までに紹介してきた時間術の本の中でも、データに基づいた方法が書かれており、時間に関する悩みをお持ちの方には、とても参考になる内容になっています。
『超時間術』
(メンタリストDaiGo)
DaiGoさんの本は、問題提議の後には、
「こんな行動をすれば解決する」
という答えがあるため、非常にわかりやすく、読みやすい!
この本に関しても、色々な実験データを用いて提案していくれていました。
様々な方法が載っていたため、大枠の部分を中心に紹介します。
もっと色々な方法や、詳しい方法が知りたくなった方は、是非ご自身で読んでみて下さい!
こんなあなたにオススメ!
- 「時間」の正しい認識や使い方を知りたい!
- 毎日「時間」に追われている。
- 実験データや科学的根拠があった方が信じられる!
- そのために色々な方法を試してみたい!
本書には「時間」の認識を正すための訓練方法がいくつも紹介されています。
簡単にすぐ始められるものから、毎日記録をしながら改善していく方法まで。
すべてを試すのは無理でも、まずは出来るところから試していくだけでも「時間」の捉え方が変わってくるかもしれませんよ!
内容
あなたの時間不足。
それは<錯覚>です!!!
「時間にまつわる3つの勘違い」から、あなたの時間不足は錯覚である。
このような説明から本書は始まります。
どーゆーことか。
まずはその3つの勘違いとは何かを説明していきます。
3つの勘違い
①物理的な時間がない
②やるべき事が多い
③忙しい人は仕事が出来る
これらすべて勘違いだと言われています。
①物理的な時間がない
1970年代 約2,200時間
2016年 約1,713時間
これはこの本に書いてある、年間の平均労働時間のデータです。
この1,713時間というのはアメリカやロシアより低い
というように、昔に比べると労働時間は減少しています。
なのに!
余暇に使う時間も減少しているようなのです。
アメリカでも同じような現象が起きているよう
不思議ですよね。
なんででしょうか。
口では「忙しい忙しい」と言いつつ、
スマホに届いたニュースやSNSをチェック
そんな経験ありませんか?
このようなことが時間がない原因になっているのかもしれません。
<解決策>
「忙しい」というのを完全にやめて、
「活動的だ」や「活発的だ」という言葉に言い換える。
「忙しい」を口に出すたびに本当にやるべき事に集中出来ない。そのため、より忙しく感じてしまうのです。
②やるべき事が多い
「やるべき事が多い」と感じるのは、
「やることが多い」方が安心感を得れるから!
というのです。
「やるべき事が多すぎる」と感じるのは
「本当に必要な事を選択出来ていない」
という事です。大事なのは
「作業量<生産性」
作業量が多いと、かえって生産性は低下するというデータもあるようです。
③忙しさと有能さは比例しない
忙しい人ほど様々な作業を詰め込んでしまう傾向があり、一日にジャンルの違う作業をいくつも行うと作業効率は下がります。
労働のベスト時間
女性:週22-27時間
男性:週25-30時間
なので、大事な仕事は30時間以内のところでカバーした方がいいそうです。
でも「忙しそうに振る舞う」事にはメリットがあります。
みなさんも経験はありませんか?
「あの人は忙しそうにずっと動いてるから仕事が出来る」
→そういった、
「他人に対するアピール」
になるのです。
本人はこのことを意識してない事もありますが、世の中の流れがそうなっているのです。
他にも、
「働くほど成果が出る」という思い込み
もあります。
この3つの勘違いによる「時間の感覚」を正して、時間をコントロール出来るようにすることで、物理的な自由時間を増やしていこうといこう!
そして、「そのためには何をすればいいのか」という内容になっています。
「3つの勘違い」を引き起こす原因とその対処法
ゴールコンクリフト
「ゴールコンフリクト」:複数のゴール(目標)がコンフリクト(衝突)してしまい、先に進めなくなってしまう心理現象の事
例えば・・・
「貯金をしたいけど、欲しい物がある」
「ダイエットをしたいけど、好きなものを食べたい」
という状況、ありますよね!?
ぶつかった目標を無意識のうちに、どちらも追いかけてしまうせいで
「不安」が生じてしまいます。
ゴールコンクリフトを正すには、お互いの目標がぶつかり合わないように設定するようにしましょう!
・・・といってもなかなか難しいですよね。
本書では具体的手順が書かれています。
まずは自分のコンクリフトを把握する必要しましょう!
【コンクリフトリストを作る】
1:今ある目標を10個書き出す
2:その中で重要だと思うことを5個に絞る
3:その目標の「障害」を考える
4:その「障害」をコンクリフトパターンに割り振る
次に、定番のコンクリフトパターンと、その対処法です!
<定番のコンクリフトの3パターンとその対処法>
①わかっているけどやらない
コンフリクト
つい欲望に負けてしまうタイプの問題
<例>
「新しい服が欲しいけど貯金が減ってしまう」
「運動をしたいけど、だらけてしまう」
<対処法>
▷やるしかない仕組みを作る
仕組みを作ってしまい、強制的にやる環境にしてしまえばやる確率は格段に上がります!
<例>
「毎月預金口座に自動送金をする」
「友達とジムにいく約束をする」
②思い込みコンクリフト
シンプルに勘違いが原因で目標の衝突が起きてしまうパターン
<例>
「人生で成功するには友人との遊びを減らすしかない」
<対処法>
▷「セルフ・ディスタンシング」
自分の友人が同じことで悩んでいると想像して、頭の中でその悩みに対してのアドバイスをしてみて下さい。
▷この問題によって、どうなってしまうかを悪い方向に想像する
「貯金が出来なければ、将来の年金も少なくなるし、かなりヒモジイ思いをすることになる」など
③無知コンクリフト
知識が足りないせいで起きるコンクリフト
<例>
「運動したいけど仕事がある」
<対処法>
▷「ソクラテス式問答法」などで
知的孫権を鍛える
「ソクラテス式問答法」とは、議論の方式の1つ。
1つの事に対して、色々な方向から質問をしてみることで理解を深めていく方法
時間汚染
「時間汚染」とは・・・
ある作業から別の作業へ何度も切り替えていると時間が細切れになったかのように思い込み、常に時間に追われているかのように感じてしまう状態を言います。
➔「マルチタスク」です!
同じような能力を使う作業をいくつもこなそうとする時には、常に何かに追われている感覚に陥ってしまいます。
それにより「ストレス」が生じてしまうのです。
ただ、まったく違う能力を使うマルチタスクの場合、むしろ効果的になることもあるとの事です。
<例>
「ウォーキングマシンと読書」
「皿を洗いながらオーディオブック」
<「時間汚染」の対処法>
▷「タスクシフト」
あらかじめ、複数のタスクを切り替えるタイミングを決めておくテクニック
タイマーなどを使って、時間を決めてからタスクにとりかかります。
1回に使う時間は30分がベストとされています。
タイマーが鳴ったら作業途中でも中断して
他のタスクに取り掛かる!
わからなかったらググってみてね!
その他の対処法
上記までのことから、
時間不足は「不安」と「ストレス」
から起こります。
その「不安」と「ストレス」を解消する方法をここでは紹介します。
【深呼吸】
浅い呼吸:ストレスや不安につながります。
深い呼吸:緊張緩和はストレス軽減効果があります。
なので、意識して深呼吸をするようにしましょう!
本書では様々な呼吸法が書かれていましたが、ここでは一番簡単で効果的なものを紹介します。
「パワーブリージング」
方法は簡単で、息を吸った長さの倍の時間で息を吐くというものです。
3秒で吸ったら、6病かけて吐く
7秒かけて吸ったら、14病かけて吐く
【リフレーミング】
嫌な状況を前向きに解釈することで、ネガティブな感情に立ち向かうテクニックです。
「焦り」を感じた時、
それを「ワクワク感」だと思い込む
「不安」を感じた時、
それを「興奮」だと思い込む
【親切】
他人のために時間を割いた方が、自分の時間を有効に使えるのです。
正しく親切をするためには
- 共感
- 寛容
- ポジティブな影響
- 他人に害がある行動は避ける
- 他人を中心に考える
というのがポイントです。
自分を犠牲にしてまで行うのではなく、自分にやれる範囲での親切を行ってみて下さい。
また、親切は毎日1つするよりも、週に1回まとめて5つするほうが効果的とも言われていますので参考にしてみて下さい。
【スモールゴール】
1日単位で、短時間で出来るような、小さな目標を設定します。
「成功率80%」くらいに設定するのが効果的だそうです。
そして、その達成度と時間を記録していくのがポイントです。
【自然】
自然には「時間不足」の感覚を癒す効果が高いです。
森林の中に行くのがベスト!
ですが、数分の動画や待ち受け画面を自然のものにするだけでも効果はあるようなので、是非試してみて下さい!
これらの対策で出来るところから行い、「時間の歪み」を改善することで、自分の時間を作っていきましょう!
という内容でした。
今回ご紹介したのは、あくまで一番根本になる考え方や方法で、本書にはこの他にもたくさんのテクニックが書かれていました。
まとめと感想
まず、この本を読んでの感想は
わかりやすい!
内容がスッと入ってくる
と感じました。
きっと本の構成であったり、データを元にして書かれているからだと思います。
さすがメンタリスト!
これは私も文章を書いている身として、是非参考にしたいところです。
内容面では、テクニックがたくさん書かれており、リスト化したり記録をしたりと、テクニックを行う上で時間がかかりそうなものもいくつかあったため、
時間を欲している読み手には、実行に移すのが難しいものもあると感じましたが、
まずは意識だけで変えられる呼吸などの紹介もしているため、出来るところからやってみるのがいいと思います。
「時間不足」は錯覚!
それは不安とストレスからくる「時間の歪み」からくるもの
「時間の歪み」は意識や訓練で改善することができる
このような内容でした。
今まで紹介してきた「時間術」の中で、一番納得の出来る本でした。
今回で「時間術」の本の紹介は一区切りになりますが、今後も新書や有益な本があればその都度紹介していきたいと思います。
最後まで見ていただき、
本当にありがとうございます。
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オススメの本などありましたらコメント欄に書いていただけると嬉しいです(=^・・^=)