「決断」する!!
と言ったら大きな決定を下すことを思いますよね!?
- 「転職するかしないか」
- 「この人と結婚するかしないか」
などです。
しかし、決断と言っても、私たちは普段から常に決断をしながら生活を送っていますよね。
- 「夕食を食べるか食べないか」
- 「朝起きるのか起きないのか」
などもそうです。
その重さは違えど、どちらも同じ「決断」なのです。
この「転職」や「結婚」と、「食事」や「起床」に関して何が違うかというと、後者の方は圧倒的な回数をこなすことで、もはやルーティーン化していますよね。
だから「決断をする」という認識すらない状態で行動に移すことができるのです。
これは極端な例ですが、決断力を上げるためには「決断のルール」を決めておくことでミスを減らすことができます。
そのためのヒントがこの本には書かれています。
今回は本書の中でも一番大事な部分、「決断における4つの状況と対処法」を伝えていきます。
今の自分の状況を4つに分けて決断する
決断の迷いを減らす4つの枠組み
決断の状況を4つの枠組みで捉えることで、どのような決断をすればいいかを考える必要があります。
これは「クネビン・フレームワーク」と言われるものです。
①単純:
やるべきことがわかっているけど決断できない
②面倒:
どの選択肢が一番いいかを決断できない
③複雑:
予測できないことだから決断できない
④混沌:
答えがないから決断できない
決断の状況を変化させる
これらは、①「単純」から④「混沌」になるほど決断しにくいものになります。
そのため、できるだけ決断の状況を変化させていくことが重要になります。
「混沌」を「複雑」に
「複雑」を「面倒」に
「面倒」を「単純」に
1つ飛ばしで「混沌」を「面倒」にということはできないため、1ステップずつ軽くしていきましょう。
このように変化させていくことで決断しやすい状況を作ることができるのです。
この4つの考えは決断力を上げていく上でとっても重要になるので、具体例も挙げながら解説していきます。
①単純とは何か・対策は?
「単純」な状況とは?
・因果関係が誰の目にも明らか
・同じパターン、同じ出来事が繰り返される
・対処法も明確で議論の余地がない
(例)
・ダイエットをするかしないか
・喧嘩の後、謝るか謝らないか
・報告書を今やるか後でやるか
このように「単純」は、決断しやすい状況にあります。「やるか、やらないか」自分で意思決定ができるからです。
この状況であれば、ルーティーン化もしやすくなります。
ただ、他人の意見に流されて、自分の決断がしにくくなってしまう。ダイエットなど「やろうと思っていたのに怠けてしまって出来なかった」という事も多いはず!
そのための対処法が書かれています。
「単純」への対策「価値と自動化」ルール
価値観を軸に考える
何らかの決断をする時には、この価値観が非常に重要になってきます。
自分なりの価値観を元に、決断の基準を作ってしまうのです。
その価値観の基準を作る際は、次の2つに分類してみましょう。
1:永続的価値
死ぬまで変わらないであろう、あなたが大事にしている価値観
(例)幸福度、好奇心、安心、自由、正義、家族など
2:道具的価値
「永続的価値」を実現していくために必要な行動、振る舞いのベースとなる価値観
(例)誠実、公平、信頼、親切など
この2つの価値観を用いることで、次のような考え方で決断を下すことができます。
永続的価値が「家族」にある人にとって、道具的価値は「誠実」や「公平」が当てはまり、何かを決断する時は「家族に対して誠実か」「家族が公平になるか」というものさしで決断をすることができるのです。
これら2つの価値観を明確化することで、決断のためのブレない軸を作ってみましょう。
本書には自分の価値観を明確化してくれる10の質問も書かれています。
決断の自動化
次に「単純」な状況にある「日常的によくある決断」に対して、自動化できるものを考えていきます。
自動化の例で言うと、以下のようなものがあります。
(例)
・毎月1日に積み立てをするように申請
・毎日起きたら10回腹筋をする
・飲み会に行っても22時に帰るようにする
下の2つに関しては、自分でさぼることもできてしまいますが、このように決めておくことで習慣化させやすくなるのです。
②面倒とは何か・対策は?
「面倒」な状況とは?
・因果関係は見つかるが正解ははっきりしない
・適切と思われる解がいくつもある
・いくつもの選択肢を検討する必要がある
・場合によってはその多くが有望に見える
(例)
・パソコンを買う時、どのパソコンを買うか
・どうすれば仕事で上手くいくか
・どんなデートコースなら喜んでもらえるか
このように、正解がわからないものは「面倒」な状況になります。
「選択肢もいくつもあるため、迷ってしまってなかなか決断が出来ない」というのは、誰もが経験しているでしょうし、「自ら決断を下す」と考えた時に、一番多い状況と言えるでしょう。
「面倒」への対策「デフォルト設定」
満足度の高いはじめの一手「デフォルト設定」を持っておくと、決断の方向性がブレなくなります。そのためには、まず「単純」の対策でもある、「価値観」をしっかり持っておく必要があります。
この「面倒」というのは、適切と思える選択肢がいくつかある中で、どれを選択するか決断しなければなりません。
一番身近な例として、テレビや家電機器を買おうと思った時に、たくさんの種類があると、どれにしようか迷ってしまいますよね。クチコミとか、専門家のコメントなど読んでいて、迷いすぎてしまう経験はあるのではないでしょうか。
そんなときは「デフォルト設定」を決めておくことで、決断しやすくなります。
考え方としては、購入する時に譲れないポイントを第一基準として決めておきます。
その基準に沿った上でデータを集め、決断しましょう。
テレビの例で言うと、最低限欲しい機能を第一基準として決めます。「4Kで国産のものでなるべく安いもの」などと決めたら、その商品の中から探すようにするのです。ここから「やっぱり8Kの方が…」とか、「このリモコンが押しやすそうかも…」とか、他のものにも目が行ってしまうとなかなか決断出来なくなってしまうのです。
居酒屋に行った時の「とりあえずビール」くらいの感覚で「デフォルト設定」をまず決めて、そこからの派生で決めるようにするだけでも、絞られることが多いのです。
③複雑とは何か・対策は?
「複雑」の状況とは?
・予測ができない
・理想の解はあるものの、適切な解が存在しない
・何がわからないのかもわからない
・その因果関係は後になるまでわからない
(例)
・投資で確実に成功するためにはどうしたらいいか
・自分で店を出すにあたって、完璧な立地はどこか
・どんな人と結婚したら幸せになれるのか
「複雑」な状況になってくると、現段階で最適解を出すことが出来ないため、より決断しにくい状況になります。
そんなときには、どのような考え方で決断をすればいいのでしょうか。
「複雑」への対策「経験と直感」
「複雑」な状況は「面倒」な状況に比べ、コントロールできない要素が多くなっています。
そのような状況で決断を下すのはかなり大変になります。より良い決断を下すためには、経験と直感が大切だと言われています。
経験
これは「面倒」の対策にある、「デフォルト設定」が役に立ちます。
①デフォルト設定に合ったいくつかの選択肢を同時に試してみる
②試した経験を感触のいいもの、悪いものに分け、いいものを続ける
③感触のいい選択肢の経過を見ながら別の選択肢も試してみる
デフォルト設定を何度も繰り返し、成功と失敗を繰り返していくイメージです。
例えば、理想の仕事に就くために、色々な種類のバイトをして経験を重ねていると、長く続ける1つの決断をする時に役に立つといった感じです。
直感
色々な選択肢をリストに出して、それを3つに絞りこみます。
そのあとは直感で決めるのも手だと言います。
十分に経験を積み、知識を蓄えたことについては直感に頼ることでいい決断ができるのです。
注意点としては、初めから直感だけに頼るわけではありません。
十分な情報や経験から、いくつもリストを出し、それを絞り込んだ上で、最後は直感に頼るということです。
④混沌とは何か・対策は?
「混沌」の状況とは?
・原因と結果の因果関係もよくわからない
・最適な解もない状況
・自分でコントロールできる要素がほとんどない
・「複雑」が絡みっている状況
(例)
・地震や新型ウィルスに巻き込まれない生き方は?
・どんな仕事をすれば幸せになれるか?そもそも仕事は必要なのか?
・一度は結婚してみるべきか?
これらの例のように、自分ではコントロールできないことや、いくつかの「複雑」が絡み合っている状況のことをいいます。
「複雑」と同じような例もあると思いますが、いくつか絡み合うことで、「混沌」な状況になってしまいます。
④混沌に対する対策
「混沌」は自分でコントロールできる要素がほとんどなく、正しい答えが存在しない特別な状況です。
ですので、最適解を探すのではなく、小さく行動を起こしながら状況を整理していくことで、ダメージを最小限になるように心がけましょう。
そして「混沌」の状況に関しては、まずは「混沌」な状況から、「複雑」な状況に移行させることを考えましょう。
特に、「複雑」が絡み合って「混沌」となっているケースは、状況を整理していくことで「複雑」に変えられるケースもあります。
「超決断力」まとめ
今回は、本書の肝の部分である、決断における4つの状況について解説しました。
その他にも、
- 決断力を鈍らせる「3つの誤解」
- 決断麻痺を引き起こす「5つの罠」
- 決断ミスを減らす7つのアプローチ
- さらに決断力を上げるための4つの方法
といった、考え方やテクニックなども紹介されています。
まずは、4つのどの状況にあるかを理解して、「価値観をしっかり持って、それを基準に決断する」という事を意識するだけでも、意識しない時と比べれば決断しやすくなると思います。
さらに細かいテクニックや考え方を知りたい方は、是非この本を読んでみてください。
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「単純」な状況での決断です!
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