「あの部下は仕事ができない」
「アイツは全然動けないんだよな」
なんて愚痴をこぼしたことはありませんか?
仕事ができない原因は、部下ではなく、上司にあります!!
あなたがしっかりと育てられていないから部下は仕事ができないのです。
…私もです。
なのでこの本で学ぼうと思い、読んでみました。
「まんがでよくわかる
マンガでよくわかる
行動科学を使ってできる人が育つ!
「教える技術」
著者:石田淳
この本では、「いつ・誰が・どこで」行っても効果があるメソッドを使って教え方の技術を学ぶことができます。
著者の石田さんは、この行動分析学に基づくマネジメント・メソッドを日本にアレンジしたものを「行動科学マネジメント」として、本やマンガで伝えてくれています。
「教える技術」一言で言うと!
教える技術を一言で!
この本を一言で言うとすると、
「部下の行動を数値化・グラフ化して改善させていく」といった内容になります。
そのための考え方や方法が書いてあります。
仕事で部下に教える立場の人にはオススメ!
オススメ!
- 部下などに指導をする立場にある人
- 教えてあげたい気持ちはあっても、教え方に迷っている人
- 指導がうまくできていないかも?と感じる人
- 本だと重たいが、マンガなら読めそう!と思う人
本書は前提として、「職場」での教え方を中心に書かれています。
友人や子供に教える時にも使える技術はありますが、「仕事で部下に教える時に使う」という時に読むのがいいと思います。
また、「マンガ」なので、おおまかなストーリー性はありますが、これはあくまで解説するためのものです。半分はわかりやすくするためのマンガ部分があり、半分は解説文になりますので、マンガだけで読みたいという方には向かないかもしれません。
ちなみにKindle Unlimitedに加入していれば、無料で読むことが可能です。
「教える技術」内容まとめ
教える技術の内容
前提の考え方
「教える」の定義
著者の石田さんが考える、「教える」ということの定義。それは、
「相手から望ましい行動を引き出す行為」
と定義づけられています。
この定義で考えると、望ましい行動が引き出せていないということは、教え方が適切でないということになるのです。
教えるためには信頼関係は大切
自分だったらと考えた時、信頼していない上司から色々教えられても、全て受け入れるのって難しいですよね!?
逆に信頼関係があれば、指導をしたときも素直に聞き入れてくれる可能性は上がります。
信頼関係を築く上でのポイントは、まずはプライベートの話を自分からして関係性を作ることです。自分の失敗談なども相手との距離を縮めるのに有効なようです。
まずは関係性を築いておけば、仕事の話をしたときにもしっかりと聞き入れてくれるようになりますし、悩みや本音も聞き出すことができるでしょう。
考え方
「教える」にあたって大事なのは、「行動」の観察・分析です。
・望ましい行動をしていないなら、その行動ができるまで教える
・行動が間違っていれば、それを正しい行動へ変えさせる
・望ましい行動ができているなら、その行動をさらに実行し続けさせる
(本文より引用)
つまり、行動を見ながら観察・分析をして、望ましい行動を引き出させるということ。
まさに、定義に沿った考え方です。
仕事を教える技術
○教える内容を「知識」と「技術」に分ける
この理由はこの2つで教え方が異なるからです。
ただ教えるのではなく、計画的に教えていくことが重要なのです。
まずは何ができて、何ができないのかをチェックしましょう!
この際、チェックリストを作っておけば、以降の教育にも使えるため有効です。
「知識」のチェックには、一問一答式で確認することが最適
「技術」のチェックには、実際にやってもらって確認
このように、分けてチェックをすることで、その人ができていない部分が明確化されます。
できていない人を分析するだけでなく、成果をあげている人も分析しましょう!
なぜ成果を上げられているのかを見極めることができれば、何を教えればいいかが自ずと見つかるはずです。
○具体的な行動で伝える
「MORSの法則」を活用して、行動を具体的に言語化しましょう!
「MORSの法則」
・Measured:計測できる
(=数値化できるという意味)・Observable:観察できる
(=誰が見ても、どんな行動をしているのかわかる)・Reliable:信頼できる
(=どんな人が見ても、それが同じ行動だと認識できる)・Specific:明確化されている
(=何をどうするかが明確になっている)
(本文より引用)
例えば、
こんな指示はよくあると思います。
しかし、この「丁寧」というのも、人によって基準が変わりますよね。
人によっては来た人にお辞儀をするのが丁寧な接客だと思う人もいれば、声を大きく出すのが接客だと思う人もいるでしょう。
なので、具体的に伝えるのです。
この場合だと
というような感じです。
これに会釈の角度や声の出し方なども付け加えられるかもしれません。
このようにできるだけ具体的に方法を伝えることで、みんなが同じ認識で接客をすることができるようになります。
大きな目標を達成するために、スモールゴール(小さな目標)を決める
大きな目標は掲げているけど、スモールゴールは決めていないという会社は多い気がします。
もちろん自分で大きな目標に向かって進んでいける人であれば、その必要はないかもしれませんが、全員がそうではありません。
スモールゴールを作って、それをクリアしていけば、達成感が生まれます。その成功体験はさらなる努力の原動力になるのです。
スモールゴールでもできるだけ数値化して、明確な判断をできるようにしましょう。
「ABCモデル」を使って考える
ABCモデルまたは、ABC理論とも言います。
人はある行動を繰り返したり、やめたりすることがありますよね!?これを論理的に説明してくれるのがこの理論になります。
例にある①の結果のように、人間は行動のあとに望ましい結果が得られると、再び行動を繰り返そうとします。逆に②のように望みとは逆の結果になってしまうと、その行動はしなくなってしまいます。
ですので、部下に対して続けて欲しい行動であれば、叱咤激励するよりも、このABC理論をコントロールすれば効果的です。
自立をさせていく
あなたがいなければ回らない組織作りではなく、部下一人一人を成長させ、自立させていくことを目標に「教える技術」を使ってサポートしていきましょう!
感想・まとめ
数値化して、その人が何ができていて、何ができていないのかわかるようになれば、育て方もわかります。それに、「MORS」の法則や「ABCモデル」を考えながら教えることで効果的に教えられそうですよね!
私も教える側の人間です。今までティーチングなどの本を読んだことはありましたが、ここまでしっくりくる教え方の技術が書かれた本はありませんでした。
今までは感覚で「何が得意で何が不得意そう」という思いで指導してきましたが、チェックシートなどを作って、具体的な目標や具体的な指導をしながら、望ましい行動を引き出していきたいと思います。
当ブログでは紹介しきれなかった内容もあります。
全部マンガで構成されているわけではなく、あくまでメインは本の部分にはありますが、この元となる「教える技術」と比べれば圧倒的に読みやすく、簡潔にまとめられています。
ご興味を持たれた方は是非ご自身で読んでみるとまた違った発見があるかもしれませんよ!
など、2021年2月現在では、Kindle Unlimitedで無料で読めるため、会員の方は無料で読めちゃいます!会員登録をしていない方もこの機会にぜひ!
最後まで見ていただき、
本当にありがとうございます。
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