今回は読書法の第3弾!
「東大読書」
著者の西岡さんは、高校生の時に偏差値35という低い成績から、本の読み方を変えることで「自分で考える力」を身につけたことで東大に合格できたそうです。
本書は
「しっかりと目的を確認しながら本を読み、
本と議論していくことで考える力を身につける」
という読み方が紹介されています。
今回は、その要点をお伝えします。
これであなたも東大を目指せるかも!
こんな人にオススメ!
- 読書を通して「考える力」を身につけたい
注意点として、本書は「速読」や「高速読書」のように、
効率よく読書をする方法ではありません。
ですので、この読書法は慣れるまでは
「時間はしっかりかけて行う」方法である事は始めにお伝えしておきます。
慣れるまでは大変だと思いますが、
「考える力」や「地頭力」は身につけたいと考えている方にはすごく有効な方法だと思いますので、試す価値アリです!
ちなみにタイトルにもある「地頭力」とは…
確固たる定義はないようですが、
「問題解決に必要となるベースの力」などと言われています。
内容
本書には様々な読書法に対しての手順が書かれています。
これから紹介する方法は、基本となる読書法をピックアップし、簡略化して書いています。
「読み始める前の準備」
「考える力」をつけるための読書をする時は、読む前に2つの準備をする事が重要になってきます。
- 装丁読み
- 仮説作り
それぞれの内容と方法を見ていきます。
・装丁読み
カバーや帯に書いてある情報には、多くのヒントが書かれています。
その情報は、本を読む上で非常ひ大切なものになってくるのです。
(今までの読書法の本では、目次から注目することが多かったですが、東大読書ではタイトルや帯から注目していきます。)
<手順>
以下から得られる情報を付箋に書いて、貼っていきます
・タイトル
・帯の両面
・著者のプロフィール
1枚の付箋に対しては1つの情報のみにする。
この付箋は、本の最初の何も書いていない部分に貼り付けておき、本を読みながら時々見ることで、本の読解のヒントにしていく。
・仮説読み
あくまで仮説なので、初めは間違っていても問題ありません。上記「装丁読み」の手順を行なった上での仮説を立てていきます。
<手順>
以下の3つを付箋に書いて、貼っていきます。
①「目標(ゴール)」
なぜその本を読むのか
②「道筋」
どうやってこの本で目標を達成するのか
③「現状(スタート)」
本を読む前の自分がどういう立ち位置にいるのか
実際に読み進めて仮説と違うことが出てきたら、その都度修正を加えていきます。
「装丁読み」でミクロな視点、
「仮説読み」でマクロな視点を得ることができるのです。
本の読み方
・取材読み
本との向き合い方として、ただ読むのではなく、
記者になって取材をするように読むというのが「取材読み」です。
記者が取材をするときは相槌を打ちながら、質問を考えながら、時にはメモをとりながら話に耳を傾けます。これを本で行うのです。
<手順>
- 読み進める中で出てきた「質問」ページに付箋を貼る
- 「質問」の「回答」が出てきたら、そこに付箋を貼る
「質問」と「回答」は違う色の付箋で統一しておく。
・質問読み
上記のように、質問を投げかけながら読む事を「質問読み」としています。
重要な質問を考える3つの視点も書かれています。
①著者が最初に提示しているもの
著者がはじめに投げかけた問いは、その本全体を通した質問になりがちです。なので、最初の主張に対しての質問は考えてみましょう。
②回答が複数ありそうな質問
答えがいくつかある質問は「重要な質問」であることが多いです。
③議論が分かれそうなものに対する質問
「良い・悪い」などの価値判断や「将来的には」という未来に関する内容のように、「議論が分かれる主張」は、著者が回答を用意してくれていることが多いのです。
・整理読み
本を読む上で1番気をつけるべきことは、
「わかった気になってしまう」ことです。
その本を読み終えた後で要約することができなければ、
「わかった気になっている」ということになってしまいます。
情報を整理して「要するに何が言いたいのか」を一言で言い表せるようにしましょう!
そして、節・章の要約的な1文を探し、部分的なまとめを30文字以内で描きます。それを見ながら、140文字以内で全体のまとめを書きましょう!
整理読みをする上で、2つのテクニックが紹介されています。
2つの「整理読み」テクニック
①要点の見つけ方
・最初と最後の文
最初と最後は最も「要約的な文」がありがちです。
例えば、最初に「〜はどういうことでしょう?」と言った質問が書かれている場合、
最後には「〜とはこういうことだったのです」と回答が書かれていることが多いです。それが要点になります。
・否定の後の文
「しかし」や「でも」などの否定の接続詞の後には著者が伝えたい主張が来やすいのです。
否定以外にも、「実は」や「本当は」といった接続詞の後も同じため、意識して読むことで要点が見えてくるはずです。
・問いかけの文
「〜なのではないでしょうか?」などの、問いかけ文も著者の意見を示す部分になっています。
・「装丁読み」で見つけた内容が書かれた文
「装丁読み」で作った付箋は要点を見つけるためにも非常に有効に使えます。
②推測の4パターン
・例示
一度、前の節・章で抽象的な事を言った後で、例を示していくパターンです。
これは色々な本で使われています。
この場合、著者が本当に伝えたい部分は抽象的な概念の方になります。
・比較
一度提示したものを、それと比較できる対象的なものを持ってきて説明するパターンです。
比較が行われる場合、9割は片方が著者の言いたいことなのです。
・追加
1番多いパターンがこれです。
今まで紹介していなかった新しい考え方を読者に提示して、その後の文の流れを導くパターンです。
・抽象化、一般化
これは他の3つに比べると少ないケースです。
先に「追加」で問題や事例を提示した上で「これらは共通して、こういう問題があるんです」と説明するパターン
ここまで紹介してきた部分が1冊を読む上での流れになります。
この他にも、同系統の本を2冊同時に読む「検証読み」や、アウトプットをする「議論読み」の考え方や方法も書かれていました。
今回紹介した方法はあくまで基本的な内容で、さらに簡略化しています。
当ブログの方法を試してみて、「もっと詳しく知りたい!」「さらに深く読みたい!」という気持ちになった方は実際にご自身で本書を読んで試したほうがいいと思います。
感想・アクション
これまで「読む力」と「地頭力」を身につける読み方を紹介してきました。
今まで読んだ読書法とは大きく異なる方法ですよね。
この本は賛否が分かれる本だと思います。
私の率直な感想は、
「この方法はすごく勉強になると思うけど、1冊読むのにどれだけの時間がかかるのだろう」
という思いでした。
私の場合、1冊200ページ程度の本を、普通に読むのに1時間半〜2時間程度の時間がかかります。
上記の「装丁読み」「仮想読み」という準備をして、それ以降も「質問読み」や「整理読み」を用いて読書をするとなると倍以上の時間がかかってしまうでしょう。
確かにこれらを行えば本への理解度は遥かに深まると思います。
なので、「読書法」というより「本を使った学習法」という印象でした。
中学生や高校生からこの読書法が出来れば、本当に東大も目指せるような「地頭力」を獲得できそうな気がします!
付箋は使用していませんが、本書に書いてある考えは非常に大切なことだと思います。
なので私なりに、この考えを取り入れながら読書をするようにしています。
・本の区切りであったり、
内容がわかりにくい時には、
一度タイトルに戻る事を意識するようになりました。
・「質問読み」「整理読み」では、
メモは取っていませんが、1章読むごとに考えるようにしています。
今までは本を読んでいて
「これ何の本だっけ?」
と道に迷うことがありましたが、
今は一度タイトルに戻るため、
そのようなことは無くなりました。
まとめ
- 「著者が何を言いたいか」
を意識しながら本を読もう - 付箋を活用して、内容を理解しよう
- 内容を理解したら、まとめてみよう
最後まで見ていただき、
本当にありがとうございます。
当ブログを読んだり、この本に対する感想、
オススメの本などありましたらコメント欄に書いていただけると嬉しいです(=^・・^=)